ショートヘアを切る時に心がけている事|調布美容室・柴崎美容室WINDMILL
ショートヘアは、美容師の技術が一番表れやすい髪型です。
長さをごまかすこともできません。
結んで隠すこともできません。
だからこそ私は、ショートヘアを切る時に毎回自分へ問いかけています。
「この方にとって、今のベストは何だろう。」
流行っているから。
SNSで見たから。
芸能人がやっているから。
もちろん、それも髪型を選ぶきっかけになります。
ですが、そのまま同じ髪型にすれば素敵になるとは限りません。
ショートヘアは、一人ひとりの骨格、髪質、生えぐせ、ライフスタイルまで考えて初めて完成するデザインです。
だから私は「切る」よりも「設計する」という感覚でハサミを持っています。
今回は、私がショートヘアを切る時にいつも心がけていることを、少しだけお話ししたいと思います。
contents.
①ショートヘアを切る時に心がけている事
私自身、20年以上この業界にいて
ショートヘアを切る時に心がけている事があります。
それは、
「お客様の理想」と「現実」の間にある、一番な答えを探すこと。
美容室へ来る前には、誰でも理想があります。
「こんな雰囲気になりたい。」
「この髪型が素敵。」
「若々しく見せたい。」
その気持ちは、とても大切です。
ですが、その理想だけを追いかけても、本当に似合うショートヘアになるとは限りません。
なぜなら、一人ひとり頭の形も髪質も生えぐせも違うからです。
だから私は、最初から「この髪型にしましょう」と決めることはありません。
カウンセリングをしながら、お客様のお悩みや生活スタイル、毎朝どのくらいセットに時間をかけられるのかまでお聞きし、その上で一番きれいに見えるショートヘアを一緒に探していきます。
ショートヘアは短い髪型ですが、考えることはとても多い髪型です。
だからこそ、一回一回のカットに真剣に向き合っています。
②立体感をどこに出すか
ショートヘアで最初に考えるのは、
「どこを膨らませて、どこを締めるか」です。
実は、これに正解はありません。
頭の形は人それぞれ違います。
後頭部が出ている方もいれば、絶壁気味の方もいます。
ハチが張っている方もいれば、トップがつぶれやすい方もいます。
さらに髪質も違います。
直毛なのか。
くせ毛なのか。
髪が細いのか。
しっかりしているのか。
その全てを見ながら、その瞬間に一番バランスが良く見えるポイントを決めています。
「この方は後頭部を少し高い位置で丸く見せよう。」
「この方は横に広がりやすいからサイドはコンパクトにしよう。」
「トップは少し短めにして自然な高さを出そう。」
そんなことを頭の中で何通りも考えながらカットしています。
ショートヘアは、ただ短くするだけではありません。
その人だけの立体感を設計する仕事だと思っています。
③意思疎通が出来るか
ここは、美容師として一番大切にしていることかもしれません。
ショートヘアは、お客様との意思疎通がとても重要です。
例えば、
「こんな髪型にしたい。」
という写真を見せていただくことがあります。
もちろん、その理想に近づけるために全力でカットします。
ですが、正直にお伝えしなければいけないこともあります。
髪質によっては、カットだけでは再現が難しい場合があります。
例えば、直毛で動きが出にくい髪質なら、毛先にパーマがあった方がイメージに近づきます。
ボリュームが出にくい髪質なら、カラーやパーマを組み合わせた方が美しく見えることもあります。
逆に、エイジング毛やくせ毛なら、その素材を活かした方が魅力的になる場合もあります。
もちろん私は、カットだけでできる限り理想に近づける努力をします。
ですが、物理的に難しいこともあります。

「どうにかしてください。」
「美容師さんなら何とかできますよね。」
そう思っていただけるのは、とても嬉しいことです。
ですが、髪には限界があります。
今の髪質。
これまでの施術履歴。
ダメージ。
生えぐせ。
これらを無視して魔法のように変えることはできません。
だからこそ私は、「できること」と「難しいこと」を正直にお伝えします。
そして、その代わりに、
「こうすれば近づけます。」
「カラーを組み合わせれば可能です。」
「毛先だけパーマをかける方法もあります。」
そんな代替案を必ずご提案します。
その場だけ満足する髪型ではなく、毎日扱いやすい髪型を一緒に作ることが、本当の美容師の仕事だと思っています。
④そもそも似合うのか
最後に、少し厳しいことを言います。
私は、お客様が希望された髪型でも、
「似合わない」と思った時は、その理由を必ずお伝えします。
もちろん頭ごなしに否定することはありません。
「ダメです。」
それだけでは美容師ではありません。
なぜ似合わないのか。
頭の形なのか。
髪質なのか。
毛量なのか。
顔まわりとのバランスなのか。
必ず理論を添えて説明します。
そして、その上で、
「もしこの雰囲気がお好きなら、ここだけ変えてみませんか?」
「前髪を少し長く残した方が似合いますよ。」
「後頭部はこの位置で丸みを作るとバランスが良くなります。」
そんな提案をさせていただきます。
理想を否定するのではありません。
理想を、その人に似合う形へアップデートする。
それが私の考える似合わせです。
SNSの写真をそのまま再現することではなく、お客様自身が一番素敵に見えるショートヘアを一緒に作ること。
それが何よりも大切だと考えています。
⑤まとめ
ショートヘアを切る時、私が心がけていることは、とてもシンプルです。
・その人だけの立体感を見つけること。
・しっかり意思疎通をすること。
・髪質や骨格を理解した上で、一番似合うデザインを提案すること。
そして何より、
「できること」と「できないこと」を正直にお伝えすること。
美容師は魔法使いではありません。
ですが、髪を理解し、骨格を理解し、デザインを組み立てることで、その人の魅力を最大限に引き出すことはできます。
ショートヘアは短いからこそ、ごまかしが利かない髪型です。
だから私は、一本一本のハサミに理由を持ってカットしています。
「なんとなく切る」のではなく、「似合う理由があるから切る」。
その積み重ねが、お客様の毎日を少しでも楽しく、自信の持てるものにできれば嬉しく思います。




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